SFC PLUS を維持する決済修行ガイド【年間300万円の現実的な達成法】
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「SFC PLUSを維持したいけれど、年間300万円なんて現実的じゃない…」
SFC PLUSとSFC LITEの違いを知って、PLUSの魅力に気づいた方ほど、次にぶつかるのがこの壁ですよね。 国際線ラウンジや優先搭乗を、ずっと使い続けたい。でも、年300万円の決済なんて普通の会社員にできるの?
そんな疑問への、わたしなりの答えをまとめてみました。
先に結論を言うと、届く人と届かない人は、はっきり分かれます。この記事では5つのパターンでシミュレーションしていて、そのうち2つは300万円に届きません。無理に届かせる書き方はしていないので、ご自身がどこに近いかを見るつもりで読んでみてください。
カウント開始まであと2ヶ月半です
2026年9月29日、ANAから見直し後の制度内容が発表されました。年間300万円という決済の基準は維持され、変わったのはSFC LITEのラウンジ条件だけです。つまりこの記事の前提はそのまま。そして初回の判定期間は2026年12月16日から始まります。積立の設定や固定費の切り替えは、それまでに終わらせておくと初回から満額カウントできます。
SFC修行 年300万円は月25万円決済が目安
まず正直にお伝えします。
年間300万円 = 月25万円の決済です。
家賃や光熱費、食費などをすべてANAカードに集中させても、平均的な支出ではギリギリかそれ以下、という方がほとんどではないでしょうか。
「修行で飛びまくった頃の勢いでSFCを取ったけれど、維持の計算はしていなかった」という声も、旅好きのコミュニティでよく聞きます。
でも、生活のベースを見直せば、手の届く数字でもあります。 大事なのは「使う金額を増やす」のではなく、「すでに使っているお金のルートを変える」という発想の転換です。
何が決済額にカウントされる? 対象外リストから逆算する

積み上げ方を考える前に、まず「何が数えられるのか」を押さえておくと迷いません。
まず大前提として、数えられるのは日本国内で発行された、券面に「ANA CARD」と書かれているANAカードでの決済です。ここに当てはまるカードを使ったうえで、次の話になります。
そのうえで、この制度のありがたいところは、ANAが対象になるものを並べるのではなく、対象外になるものを並べる書き方をしていること。つまりリストに載っていないものは対象ということです。ANAのFAQにも「以下に記載の決済額以外は決済額の対象となります」と明記されています。
対象外になるもの
- カードに付帯している電子マネーの利用分(楽天Edy、PASMO、Suica、nimoca など)
- ANAカードからANA Payへのチャージ金額(本会員・家族会員を問わず)
- 年会費、各種手数料(付帯カードの発行・マイル移行・リボ・分割など)、キャッシング
- ANAカード(法人用)
- 海外発行のANAカード(ANA CARD U.S.A.、CTBC ANAカード など)
- ANA銀聯カードの利用分
いちばん引っかかりやすいのが、リスト1つめの電子マネーです。 ANAカードからSuicaやPASMOにチャージして、そのSuicaで毎日の買い物をしている方は多いと思います。でもSuicaで使った分は数えられません。数えられるのはチャージした側だけです。
このあたりは経路によって扱いが変わるので、のちほど「ANA Payを日常決済に回して積み上げる」であらためて整理しますね。
なお法人用のANAカードも対象外です。配偶者の出張費を会社の法人カードで立て替えている場合は合算されないので、こちらは家族カードの節でくわしく触れます。
集計のときに落ちるもの
上の6つとは別に、金額そのものは対象でも集計から外れるケースがあります。
- ANA Payのアカウントを退会している場合
- 判定期間中にカード会社へ決済データが到着しなかった場合
- 判定期間中に到着した払い戻し分(その分が差し引かれます)
年末ぎりぎりの大きな買い物は、決済データが期間内に届くかどうかで扱いが変わります。12月の終盤に駆け込むより、少し前倒しで済ませておくほうが確実です。
対象になるもの(意外と広い)
対象外リストに載っていないので、次のようなものはすべてカウントされます。ANAのFAQでも名指しで確認されています。
- 税金の支払い(所得税・住民税・自動車税・固定資産税など。カード払いに対応している自治体なら大きい。ただし後述のとおり決済手数料がかかります)
- 積立投資(後述のクレカ積立がこれにあたります)
- ANA Pay以外のQR決済へのチャージ(ただし後述のとおり、ANAカードからチャージできるサービスは限られます)
- ショッピングリボ払い・分割払い・ボーナス一括払い(利用日が判定期間内なら対象)
「増やす」のではなく「もともと払うものをカードに寄せる」という意味では、税金がいちばん大きな一手かもしれません。
SBI証券 SFC修行はクレカ積立が最優先
クレカ積立で年120万円を投資しながら積み上げる
なかでも効率がいい方法として挙げやすいのが、SBI証券のクレカ積立です。
三井住友カード発行のANA VISA/Mastercardを積立の支払いに設定すると、毎月10万円まで投資信託の購入額を積み上げに回せます(SBI証券の「三井住友カードつみたて投資」)。
⚠️ この経路が使えるのは、いまのところ三井住友カード発行のANA VISA/Mastercardです。ANA JCB・ANAアメックス・ANAダイナースで同じことができるサービスは、調べた範囲では確認できませんでした。家族カードは対象外です。お手元のカードがどれか、先に確認してくださいね。
- 月10万円 × 12ヶ月 = 年間120万円
- 毎月自動で積み立てられるので、手間が少ない
- 将来に向けた資産形成と、決済額の積み上げを両立しやすい
積立投資が決済額に入るかどうかは気になるところですが、ANAのFAQで「積み立て投資は決済額の対象です」と明記されています。上の対象外リストにも入っていません。この120万円は安心して計算に入れられます。
すでにSBI証券で投資をしている方なら、設定を変えるだけで活用しやすい方法です。他社でNISAを運用している方でも、SBI証券の課税口座でクレカ積立を使うことはできます。SBI証券でNISA枠を使いたい場合は、NISA口座の変更手続きが必要です。証券口座をまだ持っていない方は、SFCの維持をきっかけにSBI証券で始めるのも選択肢のひとつです。
ANA公式では、SFCやプレミアムメンバーの判定に用いる決済額の対象条件は案内されています。なお、SBI証券のクレカ積立は、カード発行会社ごとに条件や設定方法に違いがあります。ポイント還元率や上限額もカードの種類によって変わるため、最新の情報はSBI証券や各カード会社の公式サイトでご確認ください。
ANA Payを日常決済に回して積み上げる

日々の交通費や買い物をANA Pay経由に寄せて、コツコツ積み上げる方法です。 流れはこうなります。
- ANAカードからANA Payにチャージする(この段階ではカウントされません)
- ANA Payで支払う。または ANA Payからモバイル交通系IC(Suica・PASMO)にチャージする ← ここがカウントされます
- そのSuicaやPASMOで、交通費や買い物を払う(この段階ではカウントされません)
数えられるのは手順2だけです
「日常の支払いをSuicaやPASMOで済ませること」自体は決済額になりません。 交通系ICでの支払いはANAカードでもANA Payでもないからです。カウントされるのは、その手前のANA Payからチャージした金額。
つまり、交通系ICに現金や他社カードからチャージして使っても、いくら使おうと積み上がりません。必ずANA Payを通すのがこのルートの肝です。金額は同じでも、通し方が違うと1円も数えられません。
整理すると、対象になるのはANA Payでの支払いとANA Payから交通系ICへのチャージ。対象にならないのは、その手前のANAカードからANA Payへのチャージと、その先の交通系ICで使った分です。同じお金を二重に数えない仕組みになっている、と考えると分かりやすいと思います。
そしてここからが大事なのですが、手順2をどちらで通すかで、貯まるマイルが変わります。
交通系ICを挟む本当の理由は、マイルの取りこぼしです
ここまで読んで「ANA Payでそのまま払えばいいのでは」と思われたかもしれません。決済額のカウントだけを見るなら、そのとおりです。
でもマイルで見ると、話が変わります。
ANA Payのマイルは、200円のお支払いごとに1マイルという数え方です。つまり端数は切り捨て。
- 199円の買い物 → 0マイル
- 399円の買い物 → 1マイル(200円ぶんだけ)
コンビニやカフェのような少額決済を1回ずつANA Payで払うと、そのたびに端数が消えます。
| 月1万円の使い方 | 貯まるマイル |
|---|---|
| 平均100円の買い物を100回 | ほぼ0 |
| 交通系ICへ1回チャージして、そこから使う | 50マイル |
チャージは1回のまとまった金額なので、端数が出ません。同じ1万円でも、通し方でマイルが変わります。これが交通系ICを挟む意味です。
ANAが公式に案内しているのはANA PayからPASMO(Apple Pay/モバイルPASMO)へのチャージで、このチャージでマイルが積算されると明記されています。
モバイルSuicaについては、ANA公式のページで明記された案内を見つけられませんでした。 ただ、わたし自身はANA PayからモバイルSuicaへのチャージを日常的に使っています。公式の記載が見当たらないだけで、使えないという意味ではありません。
とはいえ仕様は変わることがあるので、始めるときは少額でチャージして、マイルと実績の両方に反映されるか確かめておくと安心です。
それでも、積める金額には上限があります
マイルの面で有利でも、このルートだけで年間60万円を積むのは多くの方にとって現実的ではありません。
- 交通系ICの残高上限は2万円。月5万円を一度に置いておくことはできません
- したがって月5万円を通すには、月3回ほどチャージして、そのつど使い切る必要があります
- 通勤定期が会社支給の場合、私的な移動だけで年60万円を使う方は多くないはずです
積めるのは「実際に使う交通費・買い物の額」まで、と考えてください。月2万円なら年24万円。それでも十分な積み上げですが、机上で60万円と見込んで計画を立てると足りなくなります。
この2万円の壁は、判定期間中に動くかもしれません
JR東日本は、モバイルSuicaアプリにteppay(テッペイ)というコード決済機能を搭載すると発表しています。こちらはチャージ上限が30万円で、Suicaの電子マネー残高(2万円)とは別枠。2万円を超える買い物にも使える仕組みです。
- モバイルSuicaでの提供開始は2026年秋の予定
- モバイルPASMOは2027年春の予定
SFCの初回判定期間は2026年12月16日からなので、ちょうど判定期間と重なります。残高2万円という制約が事実上ゆるむ可能性があります。
ただし、ANA Payからこのコード決済の残高へチャージできるかどうかは、現時点で確認できていません。ここが繋がるかどうかで話がまったく変わるので、提供が始まったら実際に試してみるつもりです。
ANA Payのチャージには上限があります。本人確認を済ませていれば1回10万円・1日10万円・1ヶ月30万円ですが、未実施だと1ヶ月10万円まで。このルートを使うなら、先に本人確認を済ませておいてくださいね。
ANA Payは月額・継続課金の支払いには使えません(公共料金・通信費・サブスクなど)。これらはANAカードに直接登録してください。
QR決済へのチャージは、使えるサービスが限られます
ANAのFAQでは「ANA Pay以外のQR決済へのチャージ」も対象と案内されています。ただし、ANAカードからチャージできるかどうかはサービス側の都合です。
⚠️ PayPay残高にチャージできるのはPayPayカードのみで、ANAカードからはチャージできません。 よく候補に挙がるサービスですが、この経路は使えません。
一方、d払いのように支払い元のカードとしてANAカードを登録できるサービスはあります(3Dセキュア対応のVisa・Mastercard・JCB・Amex)。これはチャージではなく、決済のたびにANAカードへ請求が回る形なので、そのまま決済額に乗ります。
お使いのQR決済がどちらの形に対応しているかを、先に確認してみてください。
三井住友カード 決済の考え方で固定費を集約する
意識しなくても毎月発生する固定費は、すべてANAカード払いに切り替えましょう。
- 電気・ガス・水道:月1〜2万円
- スマホ・インターネット:月1〜2万円
- 保険料(生命・医療など):月1〜2万円
- サブスクリプション:月5,000円
月5万円の固定費を集約できれば、年間60万円が自動でカウントされます。 一度設定してしまえば、あとは何もしなくていいのが最大の魅力です。
三井住友カードの年間100万円修行と同じで、毎月必ず出る支払いから先に寄せると、達成難易度はかなり下がります。
マイペイすリボを使っている方は要注意
年会費を抑えるためにマイペイすリボを設定している方は多いと思います。ANAの案内には「三井住友カードのマイペイすリボのご利用分を振込返済した場合には、決済額の対象外となる場合がございます」という一文があります。
よかれと思って早めに振込返済すると、その分がカウントから外れる可能性があるということ。心当たりのある方は、返済の方法を変える前にカード会社へ確認してみてくださいね。
大きな支出をまとめて一気に積み上げる
いちばん大きいのは、おそらく税金です。所得税・住民税・自動車税・固定資産税など、どのみち払うお金なので、ルートを変えるだけで積み上がります。国税は「国税クレジットカードお支払サイト」、地方税は納付書のQRコードから「地方税お支払サイト」で払えます。
ただし決済手数料がかかります
税金のカード払いには手数料がかかり、納税者の負担です。
- 国税:1円〜1万円で99円、以降1万円を超えるごとに99円ずつ加算(約0.99%)
- 地方税:1円〜1万円で40円、1万1円〜2万円で123円、以降1万円ごとに82〜83円ずつ加算(大きい金額ほど0.83%程度に近づきます)
たとえば20万円を国税で払うと、手数料は約2,000円。ANAカードの還元率によっては、手数料のほうが高くつきます。
なので、税金は「お得だから寄せる」手段ではありません。あと数万円が足りない年末に、手数料を払ってでも300万円に届かせたいときの調整手段と考えるのが現実的です。会社員の方で住民税が給与天引きなら、そもそもこの手は使えません(自分でカード払いに変更することはできません)。
自営業・フリーランスの方は事情が変わります。所得税・消費税・住民税・国民年金をまとめてカードに寄せられるので、会社員より数十万円単位で有利です。国民年金は1年前納で21万1,220円(2026年度)、カード前納には割引もあります。
⚠️ 国民健康保険料は自治体によって対応が分かれます。 カード払いやeL-QRに対応している自治体もあれば、2027年度以降の導入予定や未対応のところもあります。お住まいの自治体の納付書を確認してみてください。
次がふるさと納税。控除の枠を丸ごとカード払いにできます。ただし思ったほど大きくはありません。自己負担2,000円に収まる枠の目安は、独身・扶養なしの場合で年収500万円なら約6万円、年収700万円で約11万円、年収1,000万円で約18万円ほど。300万円への寄与としては限定的です。
⚠️ ふるさと納税の税務上の年は1月1日〜12月31日ですが、SFCの判定期間は12月16日区切りです。期間がずれている点にご注意を。
さらに、毎年の帰省や旅行の航空券、ホテル代などの大きな出費もANAカードにまとめます。 もし今の家賃がカード決済に対応しているなら、それだけで年間100万円以上を積み上げられます。ここは大きいので、あとでくわしく触れますね。
以前はKyashを経由したルートを調べる人もいましたが、制度変更が入りやすい領域なので、いまは固定費や旅行代のような王道の決済を優先して考えるほうが安全です。
届くかどうかを決めているのは3つだけ
ここまでいろいろ挙げてきましたが、届くかどうかを決めているのは、突き詰めると次の3つです。
- SBI証券のクレカ積立で、年120万円を回せるか(=300万円の4割)
- 家賃または事業経費を、年数十万〜100万円カードに載せられるか
- そもそもの生活費の水準が高いか
だいたいは1に2を足して届きます。2が無くても、3が大きければ届きます。1も無く、2も3も平均的だと、無理をしないと届きません。
この3つを軸に、5つのパターンで見ていきますね。
SFC 300万円 決済方法を5パターンでシミュレーション
以下はすべてモデルケースの一例です。金額は収入・住まい・家族構成で大きく変わるので、ご自身の状況に置き換えて読んでくださいね。
パターンA:賃貸で、家賃をANAカードで払える会社員 → 届く
| 支払い項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 家賃(月10万円) | 120万円 |
| SBI証券 クレカ積立(月10万円) | 120万円 |
| 食費・日用品・固定費(月5万円) | 60万円 |
| 旅行・帰省など | 10万円 |
| 合計 | 310万円 |
いちばんきれいに届く形です。家賃が乗ると、残りは積立と生活費だけで足ります。
ちょうど300万円ではなく10万円の余裕を持たせています。 後述しますが、返品や決済データの到着ずれで数万円が落ちることがあるためです。
ただし家賃をカード払いにできるかは、自分では決められません。物件・管理会社・保証会社が決済方法を決めているためです。後述します。
パターンB:自営業・フリーランス → 届く
| 支払い項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| SBI証券 クレカ積立 | 120万円 |
| 事業経費(広告・クラウド・PC・出張など) | 72万円 |
| 食費・日用品など(月5万円) | 60万円 |
| 所得税・住民税など | 30万円 |
| 国民年金(1年前納) | 21万円 |
| 国民健康保険料(カード対応の自治体の場合) | 36万円 |
| 合計 | 339万円 |
いちばん余裕があるのがこのパターンです。 会社員が給与天引きで払っている社会保険料や住民税を、自分でカード払いにできるのが大きい。
ただし法人用のANAカードは対象外なので、個人事業主ご本人名義の対象カードを使ってください。
パターンC:持ち家・収入高め(年収1,000万円程度)の会社員 → 届く
| 支払い項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| SBI証券 クレカ積立 | 120万円 |
| 食費・日用品・趣味(月10万円) | 120万円 |
| 電気・ガス・水道・通信・保険(月2万円) | 24万円 |
| 旅行・帰省 | 18万円 |
| ふるさと納税(年収1,000万円・独身の目安) | 18万円 |
| 家電・医療・美容など | 10万円 |
| 合計 | 310万円 |
家賃が無くても、生活費そのものの水準が高ければ届きます。ふるさと納税の枠も大きくなります。こちらも10万円の余裕を見込んでいます。
パターンD:平均的な会社員・家賃はカード払い不可 → 届かない
| 支払い項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| SBI証券 クレカ積立 | 120万円 |
| 食費・日用品など(月6万円) | 72万円 |
| 公共料金・通信・保険(月2万円) | 24万円 |
| ANA Pay → 交通系IC | 18万円 |
| 旅行・医療・家電など | 15万円 |
| ふるさと納税(年収500万円・独身の目安) | 6万円 |
| 合計 | 255万円 |
| 不足 | 45万円 |
届きません。 そして、この45万円を埋めるために不要な買い物をするのは本末転倒です。
パターンE:投資に月10万円は回せない単身者 → 大きく届かない
| 支払い項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| 投信積立(月3万円) | 36万円 |
| 生活費・固定費(月8万円) | 96万円 |
| 旅行・交通 | 30万円 |
| ふるさと納税(年収600万円・独身の目安) | 8万円 |
| 家具・家電・医療など | 20万円 |
| 合計 | 190万円 |
| 不足 | 110万円 |
明確に届きません。 家賃をカードに載せられない限り、無理に狙う水準ではありません。
既婚の方は、ここに家族カードが乗ります。 家族カードの利用分は本会員の決済額に合算されるので、配偶者の生活費を年60万円寄せれば、パターンDは315万円になって届きます。
とくに効くのは、出張費の立て替え・単身赴任の生活費・親の支払いのように「毎年必ず出るお金」です。節約の裁量が効かないぶん、ルートを変える価値が大きい。
ただし出張費を会社の法人カードで払っている場合は合算されません。個人のANA家族カードに切り替えられるかは、勤務先の精算ルールしだいです。
届かないなら、届かないでいい

パターンD・Eに近い方は、正直にお伝えすると300万円は無理をしないと届きません。
でも、ここで思い出したいのが、2026年9月の見直しでSFC LITEの扱いが緩和されたことです。国内線のANAラウンジは混雑時を除いて使えますし、羽田・成田・ホノルルの国際線ラウンジも対象です。「ラウンジが一切使えなくなる」という当初の話とは、前提が変わっています。
失うのは、海外の提携航空会社ラウンジ(スターアライアンス・ゴールドがシルバーになるため)と、毎年5,000マイル、そして国内線で確実に入れるという保証。
この3つのために、年45万円の余計な支出や手数料を払う価値があるかどうか。 ここは計算というより、ご自身の旅の仕方で決まる話だと思います。海外へよく飛ぶ方ならPLUSを取りに行く意味は大きいですし、国内中心ならLITEを受け入れるほうが合理的かもしれません。
やってはいけない埋め方もあります。商品券・ギフト券・家電などを買って転売する、返品前提で購入する、知人の支出の立て替えを反復して現金を受け取る、といった行為です。
カード会社は換金目的の利用を規約違反としており、カードの利用停止や会員資格の取消しにつながります。SFCそのものを失っては元も子もありません。
家賃をカード払いにできるか、先に確かめる
パターンAが成立するかどうかは、ここで決まります。調べてみると、入居者が好きなカードを後から選べる仕組みにはなっていません。
家賃がカード払いになる形は、おおむね3つでした。
- 管理会社・物件が決済を導入している:使えるカードブランドは管理会社の契約しだい
- 指定の保証会社・指定カードを使う:たとえばエポスカードの「ROOM iD」。この場合はエポスカードでの支払いになるので、ANAカードは使えません
- 入居後に第三者サービスを挟む:たとえば RentEase。既存の契約でも使えますが、管理会社や大家さんの承諾が必要で、賃料の5.5%の利用料がかかります
3つめは、家賃120万円なら年6万6,000円の利用料。SFCのためだけに使うには高すぎます。
なお保証会社によっては、公式に「クレジットカード払いへの変更は承っておりません」と明記しているところもあります(Casaなど)。契約後に自分で切り替えられる前提では考えないほうが安全です。
現実的なのは、引っ越しの予定があるときに契約前へ確認することです。聞くのは「月額家賃をANAカードで払えるか(初期費用だけではないか)」と「ブランドだけでなく発行会社も指定されるか」の2点。ここが通れば、300万円は一気に近づきます。
あと数十万円、というときの埋め方
ちなみにわたしは、三井住友NLゴールドで年間100万円修行を達成したことがあります。ANAカードとは別のカウントですが、払い方をちょっと工夫するだけで大きな目標にも手が届くと実感しました。
- 大きな買い物のタイミングを合わせる:家電の買い替え、美容医療などをカードで払う
- 立て替えを積極的に引き受ける:友人との旅行の手配などを代表して決済する
- Amazonギフト券にチャージする:自分で確実に使い切る範囲で。転売や換金を前提にすると規約違反になります
届かなかった場合は、SFC LITEに自動的に移行されます。退会になるわけではなく、判定は毎年あらためて行われます。
なお、通算100万ライフタイムマイルに到達している方は、決済額にかかわらずSFC PLUSです。この記事の計算そのものが不要なので、まずはご自身のライフタイムマイルを確認してみてください(ただし毎年5,000マイルの特典だけは、年間決済額300万円以上の場合が対象です)。
カードの利用可能枠が埋まっていて、税金やふるさと納税のような大きな決済が通らない、ということがあります。この場合、支払日より前に繰上返済して枠を空けるという手があります。
ただし繰上返済そのものが決済額になるわけではありません。支払日より前に振り込んでも、もとの利用分は原則そのまま対象のまま。早く払っても金額は増えず、増えるのは「判定期間内に通せる決済」のほうです。
カウントされるかどうかを決めるのは、判定期間内の利用であることと、その決済データが期間中にカード会社へ届くことの2つです。
やり方はカード会社ごとに違うので、確認するのは3点です。①繰上返済を受け付けているか ②振込から利用可能枠に反映されるまで何日かかるか(12月の判定期間末では間に合うかを左右します)③振込手数料はどちらの負担か。なお前述のとおり、マイペイすリボの利用分は振込返済すると対象外になる場合があるのでご注意を。
準備を終わらせる目標は2026年12月15日

SFC PLUSの年間決済額が判定されるのは、2026年12月16日〜2027年12月15日が初回です。
2028年の話だと思っていると出遅れます。カウントが始まるのは2ヶ月半後。12月16日の時点で仕組みができていれば初回から満額を数えられますが、設定が3ヶ月遅れれば、その3ヶ月分はまるごと落ちます。
判定開始までに終わらせておきたいのは、次の4つです。
- クレカ積立の設定(対象カードの確認・証券口座の開設・引き落とし口座の設定)
- 固定費の支払い方法の変更(反映まで1〜2ヶ月かかるものがあります)
- ANA Payのセットアップ。本人確認を済ませるのと、チャージ経路を少額で試しておくこと
- 家族カードの発行申請(審査があるので、いちばん時間がかかります)
いちばん時間がかかるのは証券口座と家族カードです。11月中に動き出すくらいがちょうどいいと思います。
1年後の年末、駆け込みは危険です
判定期間の終わりは2027年12月15日ですが、その日に300万円を超えれば間に合う、とは限りません。
カウントされるには、利用日が期間内であることに加えて、加盟店からカード会社へ売上データが届いている必要があります。12月15日ぎりぎりの決済は、データの到着が翌年度にずれる可能性があります。
また、あとから返品や取消しのデータが届くと、その分は差し引かれます。ちょうど300万円ではなく、数万円の余裕を持たせて、11月のうちに超えておくくらいが安心です(この余裕額はわたしの考えで、ANAが示している基準ではありません)。
まずは、自分がどのパターンかを見る
年300万円は、生活水準を上げなくても届く人と、無理をしないと届かない人がはっきり分かれます。
分けているのは、クレカ積立で年120万円を回せるか、家賃または事業経費を年100万円前後載せられるか、この2つです。
- 両方ある → 届きます(パターンA・B)
- 生活費の水準が高い → 家賃が無くても届きます(パターンC)
- どちらも無い → 無理をしないと届きません(パターンD・E)
まずはご自身の毎月の支出を書き出して、どのパターンに近いかを見てみてください。そのうえで届かないと分かったら、それは失敗ではありません。SFC LITEでも国内線のラウンジは使えますし、無理な支出で埋めた300万円より、そのほうが旅は身軽だと思います。
「300万円をどう作るか」より先に、「自分にとってPLUSの何が必要か」を決めるほうが、結局は近道です。
LITEになると何が変わるのか。PLUSとの違い
SFCのラウンジが消える?PLUS・LITEの違いと2028年制度変更のすべて
2028年のANA制度変更で登場するSFC PLUSとSFC LITE。2026年9月の見直しでラウンジの条件が変わりました。海外の提携ラウンジは使えなくなり、国内線は「混雑時を除き利用可」に。空港別の影響まで整理しています。
SFCがあれば使えるANAラウンジと、カードラウンジの違い
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